ご本人にしか知らない「財産状況、介護・入院・終末期医療の在り方、遺産分割の考え方、家族への感謝の気持ち、メッセージなど」を纏めたエンディングノートの重要性は人生の総決算と将来の希望を纏めたものとして広く知られています。 しかし残念ながら現実に作成していないケースが多く、遺され家族が苦労を強いられていきます。
今回は、エンディングノートの意義・内容を取り上げてみます。
いつ不測な事態が起きても、家族が困らないように情報を事前に整理しておくことは親の責任ではないでしょうか。 家族の負担が、特に大きい告知・延命治療については、ご自身が元気なうちに希望を書いておきたいものです。ご自身の命に関わる重要で重い決断を、配偶者や子どもにさせるのは酷ではないでしょうか。
エンデイングノートに書き遺したい内容は次のとおり。
- 遺言や相続の整理 : 財産や遺産の分配について、具体的な希望を記載します。遺言書や家族への動画メッセージなどの保管場所も記載します。
- 葬儀の希望の伝達 : 自分の葬儀のスタイルや葬儀社の選択、葬儀に参加してほしい人のリストなどを記入します。
- 服薬・持病情報の伝達 ：入院や手術の際に、病院に病歴・アレルギー・飲んでいる薬などを明らかにしておくことです。
- 医療や介護の意思表明 : 延命治療や介護の希望、臓器提供の意思などを明確にします。延命治療を拒否したい場合は、別途尊厳死宣言を公正証書で作成しておくと良いでしょう。
- 連絡先やパスワードの管理 : 緊急連絡先や重要なアカウントのパスワードを記録しておきます。特にネット上での資産管理・運用している場合やサブスク契約の場合は、本人以外その存在さえわからないので、ＩＤ、パスワードを忘れずに記載しましょう。
- 資産の管理 : 銀行口座、証券口座、不動産などの資産情報を一覧（ＩＤ，パスワードも）にしておきます。
- 家族へのメッセージ : 家族への感謝の気持ちや遺された家族へ伝えたいことなど、家族や親しい人へのメッセージを記載します。
- ペットのケアについて : ペットの世話に関する指示や希望を伝えるための情報を記録します。
- 社会的なつながりの整理 : 友人やコミュニティへの感謝の言葉や、知らせてほしい人のリストを作成します。
これまでの人生を振り返る総決算作業であり、終末期での延命に関する希望、葬儀・供養の希望、財産分与の考え方・内容、家族への感謝の気持ちを伝えるなど、遺された家族にとってかけがえのない宝物・道しるべです。当事務所では、エンディングノートの作成支援を行なっていますので、お気軽にお問合せお声がけ下さい。
ご自身の参考にしてみてください。 by 群馬県太田市 瀧口行政書士事務所
